児童発達支援・放課後等デイサービスにおける指導監査と管理者の心構え(第二部)

~人員・運営基準の重要なチェックポイント~


はじめに

児童発達支援や放課後等デイサービスの運営において、最も基本的かつ厳格に確認されるのが人員基準運営基準です。
これらは「最低限守るべき法定基準」であり、遵守していなければ事業所の存続そのものが危うくなります。

指導監査では、書類や現場の運営状況を通じて「人員・運営基準が守られているか」が徹底的にチェックされます。
本稿では、第二部の内容をもとに、管理者・児発管が特に注意すべきポイントをわかりやすく解説します。


1. 人員基準の遵守は絶対条件

必要職種と配置数

児童発達支援や放課後等デイサービスには、法令で定められた職種と配置数があります。

  • 管理者:1名(兼務可能)
  • 児童発達支援管理責任者(児発管):1名以上(常勤が必要)
  • 児童指導員または保育士:利用児10人まで2名以上、以降5人増すごとに1名追加

これを満たさなければ、指導監査で必ず指摘を受けます。

常勤要件と専従要件

  • 常勤要件:指導員または保育士のうち1名以上は必ず常勤である必要があります。
  • 専従要件:サービス提供時間中は、その業務に専念しなければなりません。

記録の重要性

シフト表、タイムカード、資格証のコピー、勤務実態の記録。
これらが一致していなければ「架空配置」「不正請求」とみなされる可能性があります。


2. 児発管の業務と個別支援計画

児発管の役割は個別支援計画の策定・管理にあります。
以下のプロセスが適切に実施・記録されているかが監査で確認されます。

  1. アセスメント:保護者・本人との面接、観察を通じた課題分析
  2. 計画作成(原案・本案):目標と支援内容を設定
  3. 支援会議:関係者を集めた協議(議事録必須)
  4. 計画説明:保護者への説明と文書での同意取得
  5. 計画交付:署名済み計画を保護者に交付
  6. モニタリング:少なくとも6か月に1回以上の実施
  7. 計画見直し:必要に応じて更新

特に署名・交付・議事録が抜けている事例は非常に多く、指摘の常連項目です。


3. 運営基準のチェックポイント

運営基準は「日常運営の質」を問う基準です。

主な確認事項

  • 運営規程:目的、職員の職務、定員、料金が定められ、事業所内に掲示されているか
  • 秘密保持義務:職員・退職者を含め、契約書や誓約書で確認されているか
  • 苦情解決体制:窓口担当者や手順を定め、保護者へ周知しているか
  • 事故発生時の対応:事故・ヒヤリハットの記録や報告体制が整備されているか

よくある指摘

  • 運営規程を古いまま掲示している
  • 秘密保持誓約書を入社時に取得していない
  • 苦情の記録が残っていない

4. 緊急災害対策

災害は火災だけでなく、地震・水害・土砂災害など地域特性に応じたものを想定しなければなりません。

  • 非常災害対策計画:避難経路、連絡体制、役割分担を明記
  • 避難訓練:年2回以上(可能なら毎月)、日時・参加者・内容を記録
  • 備蓄:非常食・飲料水・救急用品を備蓄

記録は原則5年間保存義務があり、監査で「備蓄品の現物確認」が行われる場合もあります。


5. 記録の整備と保存義務

「支援は記録とともにある」と言われるほど、記録の有無は重要です。

必須の記録

  • サービス提供記録(連絡帳):日々の支援内容と子どもの様子
  • 実績記録票:サービス提供日時の記録(給付費請求の根拠)
  • 事故・ヒヤリハット記録
  • 苦情記録
  • 会議議事録(家族支援議事録・支援会議・委員会など)
  • 研修記録

保管義務

  • 原則5年間保存(地域によって異なる場合あり)
  • 紙媒体だけでなく、システムによる電子管理も推奨

6. 第二部のまとめ

  • 人員基準:資格・員数・常勤・専従の要件はセットで満たす必要あり
  • 児発管の業務:アセスメントからモニタリングまで7つのプロセスを必ず記録
  • 運営基準:規程・秘密保持・苦情対応・事故対応が重要ポイント
  • 緊急災害対策:計画、訓練、備蓄、記録を徹底
  • 記録整備:「証明できない支援はしていないのと同じ」

おわりに

人員・運営基準の遵守は、事業所運営の「最低条件」であると同時に、支援の質を保証する「基本姿勢」でもあります。
指導監査を恐れるのではなく、基準を超えた運営を目指すことが、結果的に監査対策にもつながるのです。

次回は「第三部:各加算算定時の留意事項」を詳しく解説します。


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エコルドマガジン編集部

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