営業・新規利用者獲得が体系化されていない施設の安定性喪失

放課後等デイサービスや児童発達支援施設の経営者が抱える共通の悩みがあります。

それが「毎月、新規利用者の申し込み数が不安定だ」という問題です。

先月は新規利用者が10名だったのに、翌月は3名に減少する。そしてまた5名に戻る。

この不安定さが施設の経営基盤を揺るがす大きな要因になっているのです。

実は「この不安定さの原因は営業・新規利用者獲得が体系化されていない」という点にあります。

多くの施設は営業活動を意識的に計画・実行するのではなく、偶然の口コミや紹介に頼るという受け身の姿勢に陥っているのです。

その結果、新規利用者申し込み数が不安定になり、施設の経営が不安定に陥るのです。

本記事では「営業・新規利用者獲得が体系化されていない施設で何が起きるのか」「営業を体系化することで、どのような安定した経営基盤が実現されるのか」について、具体的に解説します。

営業・新規利用者獲得が体系化されていない施設で生じる現象

新規利用者申し込みが不安定

営業活動を体系化していない施設では、毎月の新規利用者申し込み数が大きく変動します。

先月10名だったのに、翌月3名になるというような大きな振れ幅が生じるのです。

施設の経営計画が立てられない

新規利用者数が不安定なため、来月の売上が予測できないのです。

その結果、スタッフの採用を計画的に実施できない、施設の拡大計画が立てられないという経営上の問題が生じるのです。

営業活動の責任が曖昧

営業を誰の仕事として位置づけるのかが明確でないため、実際には営業活動がほぼ実施されていない状態に陥ります。

施設長は営業は大事だと思っていても、具体的には誰が何をするのかが曖昧なため、結果として何も実施されないのです。

利用者数が減少した際に対応ができない

営業が体系化されていないため、利用者数が減少した際に「どうすればいいのか」という対応方法が存在しないのです。

その結果、利用者減少に対して後手後手の対応になり、経営危機が深刻化するのです。

実際に生じた事例

事例1:営業が体系化されず、利用者減少に陥った施設

状況

児童発達支援施設A。開設1年目は新規利用者の申し込みが好調でした。

理由は「口コミ」による「紹介」が多数あったからです。

しかし「営業」を意識的に実施することなく「偶然の口コミ」に頼っていたため、営業体制が構築されていませんでした。

開設1年目から1年6ヶ月の変化

開設初期は利用者数の増加が続いていました。

しかし1年目後半になると新規利用者申し込みが急減し始めたのです。

6月:新規利用者15名
7月:新規利用者12名
8月:新規利用者8名
9月:新規利用者4名
10月:新規利用者2名

利用者数の減少

新規利用者申し込みの減少に伴い、利用者数全体が減少し始めました。

施設長は「何が起きているのか」が理解できず、ただ「利用者が減少している」という事実に困惑していました。

原因分析

後になって分析してみると、実は「初期利用者」の「口コミ」が減少し、「新たな営業」を実施していなかったのです。

つまり「初期利用者の紹介だけ」で「営業と考えていた」という状況だったのです。

経営危機

新規利用者申し込みの減少により:

  • 月間利用者数が20名から15名に減少
  • 月間売上が月間60万円から45万円に減少
  • スタッフの離職が相次ぐ
  • 年間で数百万円の経営悪化

教訓

営業活動を体系化しないと、必ず利用者減少に直面するのです。

事例2:営業を体系化し、安定した利用者数を確保した施設

状況

放課後等デイサービスB。施設長が「営業活動がない」ことに気づき「体系的な営業体制」を構築することにしました。

営業体系化の構築

以下のような体系的な営業体制を構築しました。

施策1:営業目標の設定

月間新規利用者申し込み数の目標を月間10名に設定しました。

これにより営業活動の具体的なゴールが明確になったのです。

施策2:営業チャネルの多元化

営業活動を複数のチャネルから実施することにしました。

営業チャネル:学校への営業、保護者への紹介による営業、保育園への営業、病院への営業、福祉事務所への営業、インターネット広告

施策3:営業スケジュールの設定

営業活動を毎月定期的に実施することにしました。

スケジュール:毎週月曜日に学校訪問、毎月第1,3週に保育園訪問、毎月第2週に福祉事務所訪問、毎月インターネット広告更新

施策4:営業資料の作成

保護者や学校に配布するパンフレット、紹介資料を整備しました。

資料内容:施設の特徴、利用の流れ、料金、保護者の声、施設の様子

施策5:営業データの記録と分析

毎月の営業活動を記録し分析することにしました。

記録項目:訪問先、訪問内容、反応、申し込みへの結果

結果

営業体制の構築により、以下のような効果が実現されました。

新規利用者申し込みが安定

月間新規利用者申し込み数が:

1ヶ月目:8名
2ヶ月目:10名
3ヶ月目:11名
4ヶ月目:10名
5ヶ月目:12名

となり、月間8~12名という安定した範囲での推移が実現されました。

利用者数の増加

新規利用者申し込みが安定した結果:

  • 月間利用者数が20名から25名に増加
  • 月間売上が月間60万円から75万円に増加
  • スタッフの安定的な採用が実現

経営の安定性向上

営業活動が体系化された結果:

  • 来月の売上予測が可能になった
  • スタッフ採用計画が立てられるようになった
  • 施設拡大計画が現実的になった
  • 年間で数百万円の経営改善

営業・新規利用者獲得がない施設で起きる3つの悪循環

悪循環1:営業がない→新規利用者申し込みが減少→利用者数が減少

営業活動を実施していないため、新規利用者申し込みが減少します。

その結果、月間利用者数が減少し、月間売上が低下するのです。

悪循環2:利用者数減少→月間売上低下→スタッフの定着率低下

利用者数が減少すれば月間売上が低下し、スタッフの給与削減や処遇悪化につながります。

その結果、スタッフが離職し、さらなるスタッフ不足、既存スタッフの負担増加という悪循環に陥るのです。

悪循環3:スタッフ不足→支援品質低下→評判悪化→さらに利用者減少

スタッフ不足により支援の品質が低下し、評判が悪化します。

その結果、新規利用者申し込みがさらに減少し、さらなる悪循環が生じるのです。

営業・新規利用者獲得の重要な5つの要素

要素1:営業目標の設定

月間新規利用者申し込み数の目標を明確に設定します。

例:月間10名の新規利用者申し込み

要素2:営業チャネルの多元化

営業活動を複数のチャネルから実施します。

チャネル:学校、保育園、病院、福祉事務所、インターネット広告、保護者紹介

要素3:営業スケジュールの設定

営業活動を毎月定期的に実施します。

スケジュール:学校訪問、保育園訪問、福祉事務所訪問、広告更新など

要素4:営業資料の作成と配布

保護者や学校に配布するパンフレット、紹介資料を整備します。

資料内容:施設の特徴、利用の流れ、料金、保護者の声、施設の様子

要素5:営業データの記録と分析

毎月の営業活動を記録し分析します。

記録項目:訪問先、訪問内容、反応、申し込み結果

営業体系化の実装ステップ

ステップ1:営業目標の設定(1週間)

月間新規利用者申し込み数の目標を設定します。

ステップ2:営業チャネルの決定(1~2週間)

複数の営業チャネルを決定します。

ステップ3:営業スケジュールの作成(1~2週間)

毎月の営業活動スケジュールを作成します。

ステップ4:営業資料の作成(2~3週間)

パンフレット、紹介資料を作成します。

ステップ5:営業活動の開始(継続的)

決定されたスケジュールに従い営業活動を開始します。

ステップ6:営業データの記録(継続的)

毎月の営業活動を記録します。

ステップ7:営業活動の分析と改善(毎月)

営業データを分析し、改善点を抽出します。

営業活動のチェックリスト

貴施設で営業体系が構築されているか、以下のチェックリストで確認してみてください。

営業目標について

  • □ 月間新規利用者申し込み数の目標を設定しているか
  • □ 営業目標が全スタッフに周知されているか

営業チャネルについて

  • □ 複数の営業チャネルを設定しているか
  • □ 学校への営業を実施しているか
  • □ 保育園への営業を実施しているか
  • □ 福祉事務所への営業を実施しているか
  • □ インターネット広告を活用しているか

営業スケジュールについて

  • □ 毎月の営業スケジュールが設定されているか
  • □ スケジュールが実際に実行されているか

営業資料について

  • □ パンフレット、紹介資料を作成しているか
  • □ 定期的に資料を更新しているか

営業データについて

  • □ 毎月の営業活動を記録しているか
  • □ 営業データを分析しているか

これらのチェック項目で「いいえ」が5個以上の場合、営業体系の構築が強く推奨されます。

営業活動における注意点

注意点1:営業は施設の全スタッフで実施

営業は施設長だけの仕事ではなく、全スタッフで実施することが重要です。

保護者や学校との関係が良好であれば、紹介につながりやすいのです。

注意点2:営業活動は継続的に実施

営業活動を「一度実施したら終わり」ではなく、継続的に実施することが重要です。

月間新規利用者申し込みを安定させるには、継続的な営業活動が必須です。

注意点3:営業データの分析と改善

営業活動を記録するだけでなく、データを分析し改善することが重要です。

どのチャネルが最も効果的なのかを把握し、営業活動を最適化します。

注意点4:営業資料の質と更新

営業資料の質が低い、または古い資料を配布していると、営業効果が低下します。

定期的に資料を更新し、最新の情報を配布することが重要です。

営業体系の構築は、戦略的なコンサルティングから

ここまでご説明してきた通り、営業・新規利用者獲得の体系化は、施設の「利用者数の安定」「月間売上の安定」「経営基盤の安定」に直結する、極めて重要な課題なのです。

営業を体系化することで、以下のような効果が期待できます。

  • 新規利用者申し込み数が安定する
  • 月間売上が予測可能になる
  • スタッフ採用計画が立てられる
  • 施設拡大計画が現実的になる
  • 年間利益が向上する

しかし実際には、多くの施設は営業活動を軽視しており、「営業目標がない」「営業スケジュールが設定されていない」「営業資料がない」という状況に置かれています。

その理由は、以下のような点にあります。

  • 営業の重要性を認識していない
  • 営業を体系化する具体的な方法がわからない
  • 時間がないという理由で後回しにされている

カスタムメイドエコルドのコンサルティングでは、営業体系の構築に特化した支援を行っています。

  • 営業目標の設定
  • 営業チャネルの決定
  • 営業スケジュールの作成
  • 営業資料のデザイン・作成
  • 営業活動の実施サポート
  • 営業データの分析と改善

営業体系を構築することで、新規利用者申し込みが安定し、月間売上が安定し、最終的には「月間利用者数の増加」「年間利益の向上」につながります。

貴施設の営業体系について、専門家の視点から構築してみませんか?まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください。

→ 営業・新規利用者獲得体系の構築について相談する https://custom.d2i.jp/contact.html


カスタムメイドエコルドは、放課後等デイサービス・児童発達支援施設の経営課題に特化したコンサルティングサービスです。営業・新規利用者獲得から利用継続率向上まで、施設の『安定した経営基盤』をトータルでサポートいたします。

nozomi nakayama

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療育コンサル中山です。 全国にエコルドのフランチャイズと業務改善クラウドシステム「EcoldLINK」を広げるため、さまざまな情報発信をしています!