「療育=専門職がいないと運営できない」は本当か?採用難の時代に考える“多職種連携型経営”の可能性

■ はじめに 〜「専門職がいないと療育はできない」という思い込み〜

児童発達支援や放課後等デイサービスの開業を検討している方から、よくこんな相談を受けます。

「作業療法士や言語聴覚士を雇えないと、療育事業って始められませんよね?」

確かに、“療育”という言葉の響きから、「医療系の国家資格がないとできない支援」だと思われがちです。 でも、私たちエコルドのフランチャイズ本部では、実際には保育士や児童指導員資格のスタッフだけで運営をスタートしている事業所も多数あります。

もちろん、専門職の力が大きいことは否定しません。けれど、専門職がいないから支援の質が落ちる、というわけではないのです。


■ 開業初期に専門職を採用する難しさ

私自身も、開業当初は作業療法士を採用できませんでした。求人を出しても応募がなく、知り合いにもいない。待遇面で勝負できるほどの余裕もない。そこで、保育士と児童指導員で始める選択をしました。

「大丈夫かな?」という不安はもちろんありました。けれど実際には、支援の土台をつくるうえで最も大切なのは、“専門性”より“関わり方の丁寧さ”だと強く感じています。


■ 専門職がいなくてもできる療育の工夫

では、専門職がいなくてもできる療育とはどんなものでしょうか? たとえば:

  • 視覚支援や構造化をベースにした環境設定
  • スモールステップでの行動支援
  • ワーキングメモリを意識した活動設計
  • 保護者とのこまめなやりとりによる支援方針のすり合わせ

これらは、保育士でも十分に習得・実践できるスキルです。

実際、私たちの現場では「支援がうまくいっているかどうか」は、関係性の安定と“その子をよく見る力”に大きく左右されます。


■ 多職種連携という選択肢

もちろん、将来的に専門職の配置を目指すのはとても良いことです。 ただ、それを“最初の必須条件”にしてしまうと、せっかくの開業のチャンスを逃すこともあります。

だからこそ、エコルドでは

「最初は保育士+児童指導員でスタート → 徐々に専門職との連携・訪問支援・外部アドバイザーを活用」

という“多職種連携モデル”を推奨しています。

さらに、ICTツールやオンライン研修を活用すれば、専門職が常駐していなくても支援の質を担保することは可能です。


■ 本部としてのサポート体制

エコルドFC本部では、

  • 療育プログラムの提供(専門職監修)
  • 支援マニュアルやアセスメントテンプレートの提供
  • 現場職員向けの継続研修
  • 難ケース対応の本部アドバイザー制度

など、現場の支援力を底上げする仕組みを整えています。

また、「専門職を採用するタイミング」「その地域での採用市場」などについても、本部から実務的なアドバイスが可能です。


■ おわりに 〜“ゼロから始められる”という現実〜

療育事業は、確かに責任が重く、専門性が問われる領域です。ですが、「専門職がいなければできない」と決めつけてしまうのは、とてももったいないと私は思います。

大切なのは、“その子を真ん中に置いた支援”ができるかどうか。

そのために必要なのは、国家資格ではなく「目の前の子どもを丁寧に見る姿勢」かもしれません。

私たちは、ゼロからでも、情熱と工夫とチーム力で“ちゃんと療育”をやっていけることを、現場で証明し続けています。

専門職がいないと始められない——そんな思い込みを、ここで手放してみませんか?

nozomi nakayama

nozomi nakayama

療育コンサル中山です。 全国にエコルドのフランチャイズと業務改善クラウドシステム「EcoldLINK」を広げるため、さまざまな情報発信をしています!