■ はじめに:「それって療育っぽいね」の正体とは?
現場でよく聞く、「それって療育っぽいよね」という言葉。実はこの言葉、曖昧でありながらとても大事な視点を含んでいます。
- 子どもが“楽しんでいる”けど“意味もある”
- 発達のどこかに“ねらい”がある
- 活動後に“変化”が見える
そんな活動は確かに「療育っぽい」。でも、それってどうやって作ればいいのか? 今回は、“療育らしい活動”を設計するための考え方と、プログラム作りのポイントについて本部の視点で整理してみます。
■ 「SST・SEL・PBS」それぞれの違いと役割
まずは支援の柱になる3つのアプローチを確認しておきましょう。
◉ SST(ソーシャルスキルトレーニング)
- 他者との関わりに必要な行動(挨拶・順番・断り方など)を練習
- 一般的に「型の習得」に重きが置かれる
◉ SEL(社会情動的スキル)
- 自分の感情や考え、他者との関係性を理解・調整する力を育む
- 自己認識、自己管理、意思決定、共感、対人関係スキルが中心
◉ PBS(ポジティブ行動支援)
- 問題行動の背景を理解し、望ましい行動を環境調整と強化で支える
- 報酬・スモールステップ・前向きな声かけ
✨ 簡単に言うと…
- SSTは「やり方を教える」
- SELは「気持ちに気づく・育てる」
- PBSは「行動を支える仕組み」
SELは、単にルールやマナーを教えるSSTよりも、もっと深く**「自分らしく生きる力」**にアプローチするのが特徴です。
■ “療育らしい”活動とは?
以下のような特徴を持つ活動は、療育的価値が高いと言えます。
✅ 遊びの中にねらいがある
例:
- ボールを投げる → 協調運動+ターン交代
- ごっこ遊び → 想像力+他者理解
✅ 感情を動かす・共感を育てる
例:
- 絵本の読み聞かせ → 登場人物の気持ちを考える
- 映画や動画視聴 → 感想共有の時間をセットにする
✅ 成功体験があり自己肯定感が上がる
例:
- スモールステップでできたを実感
- 「前よりできるようになったね!」の声かけ
■ 活動プログラムの作り方 〜5つの視点〜
① どんな力を育てたいのか?
→ 例:感情表現?切り替え?待つ力?
② どんな手段なら自然に育ちそうか?
→ 例:ゲーム形式?制作?運動?
③ 子どもの“好き”に寄せられないか?
→ 例:電車が好き→駅員ごっこでルールを覚える
④ 成長をどう記録・可視化するか?
→ 観察記録、動画、支援記録への反映
⑤ 振り返って“意味づけ”ができるか?
→ スタッフカンファレンス、保護者への説明
■ 本部としての支援:EcoldLINKで活動ログを“療育っぽく”
エコルドでは、療育を「感覚」から「仕組み」へ移行する支援を行っています。
- 活動記録フォーマットの整備
- 成長を見える化するタグ設定
- 支援目的と活動の紐づけ
EcoldLINKを使えば、ただの遊びや集団活動でも、“療育的な意味”を整理して記録・共有することができます。
■ おわりに:療育っぽさは、想いと設計で作れる
「ただ遊んでるように見えるけど、ちゃんと意味がある」
それが、療育らしい活動の本質です。 子どもの「できた」を育て、スタッフが「なぜこの活動をするのか」を語れるようになる——
それが、支援の質を上げ、保護者の信頼にもつながる一歩です。
本部としても、“療育らしい”を支える仕組みと人材育成を、これからも丁寧に届けていきます。











