■ はじめに:「良い療育」って何だろう?
療育の現場では日々、支援が行われています。
でも——
「今日の支援、良かったよね?」
「この子、成長してるね」
そんな感覚で済ませていませんか?
もちろん“感覚”も大事。けれど、施設全体の支援の質を担保し、スタッフ間で共有し、保護者や行政に説明するには、もっと“見える化”された仕組みが必要です。
今回は、療育の「質」をどうやって測るのか?という問いに、経営者として、支援者としての両視点でお応えします。
■ なぜ「見える化」が必要なのか?
「うちの施設は質が高いです!」と言っても、それが何によって裏付けられているのかが曖昧だと、スタッフ間でも、保護者との関係でも、信頼を築きにくくなります。
- スタッフによって支援の方針がバラバラ
- 記録が感覚的すぎて、振り返りや評価が難しい
- 行政の実地指導で根拠を求められ、慌てる
こうした問題を防ぐには、支援を言語化・可視化し、検証できるようにする「仕組み」が不可欠です。
■ 「療育の質」を構成する3つの視点
① 子どもの変化(アウトカム)
- 活動への参加状況、課題達成の様子
- 日常生活スキルや社会性の向上
- 行動の安定、感情表出の変化
これらを、記録や動画、写真、保護者の声などで捉えることができます。
② 支援のプロセス(インプットと実施)
- 個別支援計画の質(課題設定・目標の妥当性)
- 支援中の関わり(声かけ、環境調整、活動内容)
- 記録やカンファレンスの頻度・質
これらを職員間の振り返り・定期的なレビューで確認します。
③ 組織としての仕組み
- 統一された支援方針があるか
- 研修やOJTが体系化されているか
- 保護者との情報共有や同意形成がされているか
“属人的な支援”ではなく“仕組みとしての支援”になっているかどうかが重要です。
■ エコルドで取り組んでいること
本部として、以下のような“見える化”と“質担保”の支援を行っています:
- 個別支援計画のチェックリスト化
- 観察視点の統一マニュアル
- 支援評価シートの導入(毎月振り返り)
- 記録の記載例とテンプレートの共有
- 利用者ごとの「ポートフォリオ」作成支援
また、EcoldLINKというクラウドツールで、
支援記録、評価、目標進捗、保護者連携などを一元管理し、施設内外で“見える支援”を実現しています。
■ スタッフの納得感が、質を底上げする
「なんでこの記録を書かないといけないんですか?」
「この目標、誰が決めたんですか?」
——こうした現場の“もやもや”も、仕組みと対話の両輪で乗り越えられます。
大切なのは、現場のスタッフが「自分たちの支援が子どもの変化につながっている」と実感できること。
その実感こそが、日々の支援の質を高めてくれるんです。
■ おわりに:良い療育は「言語化」できる
支援とは、目に見えないやり取りの積み重ねです。
でもそれを、言葉で、記録で、仕組みで“見える形”にすることで、質が底上げされていきます。
そして何より、
保護者にとって「この事業所に預けてよかった」と思ってもらえるかどうか。
それを支えるのが、“見える支援の質”だと私は信じています。











