児童発達支援・放課後等デイサービスを開業するとき、多くの経営者が一番心配するのは「利用者が集まるかどうか」です。
事業は開業してすぐに黒字になるわけではありません。平均して利用者が安定するまでに3〜6か月はかかるといわれますが、最初の3か月で“勢い”をつけられるかどうかが、その後の安定運営を左右します。
私はこれまでたくさんの開業を見てきましたが、スタートダッシュに成功した事業所は、その後も順調に定員を維持しやすい一方、出だしでつまずいた事業所は立て直すのに数年かかるケースもあります。
👉 この記事では「開業後3か月」をテーマに、利用者を集めるための具体的な戦略と失敗しないための工夫を解説します。
目次
1. なぜ“3か月”が勝負なのか?
(1) 保護者の口コミが広がるタイミング
開業直後は「新しい事業所ができた」と地域で話題になります。
特に保護者ネットワーク(ママ友・園や学校つながり)は情報の広がりが早く、3か月で「いい事業所」と認知されれば利用希望が一気に増えます。
(2) 行政・学校との関係性が固まる時期
学校や園との連携は信頼関係が第一。開業後すぐの対応や印象で「ここは安心して子どもをお願いできる」と思われるかどうかが決まります。
(3) 職員のモチベーション
最初の3か月で利用者が集まらないと、職員が「この事業所は大丈夫なのか?」と不安を抱えます。スタートダッシュは利用者だけでなく、スタッフ定着にも直結します。
2. スタートダッシュ成功の3本柱
(1) 学校・園への挨拶回り
- 開業前後に、近隣の小学校・保育園・幼稚園を徹底的に回る。
- パンフレットを配るだけでなく、直接顔を出して理念や支援内容を説明する。
- 「何かあればご相談ください」と伝え、相談窓口として認知される。
👉 学校関係者から「ここなら安心」と思ってもらえるかどうかが鍵。
(2) 体験利用・見学会の実施
- 開業直後に「無料体験会」や「見学会」を企画する。
- 支援の内容を実際に体験してもらうことで、保護者の不安を解消。
- 体験利用から入会につながる率は非常に高い。
👉 「見て納得、体験して安心」が利用につながります。
(3) 保護者との小さな接点を増やす
- 送迎時の一言「今日はこんな様子でした」が信頼につながる。
- 連絡帳やICTツールで、子どもの小さな成長を共有する。
- 利用開始後のフォロー面談で「ここにしてよかった」と思ってもらう。
👉 利用者が1人でも増えれば、その家庭から次の利用者へと口コミが広がります。
3. よくある失敗パターン
(1) 「チラシを撒いたけど反応がない」
→ 単なる広告は保護者に響きません。大事なのは“顔が見える安心感”。
(2) ホームページだけに頼る
→ HPは「気になった人が確認する場所」であって、最初の集客には弱い。オフラインの人脈作りが欠かせません。
(3) 職員任せで動かない経営者
→ 開業直後は経営者自身が前に出ることが必須です。保護者や学校は「誰がやっているのか」を強く気にします。
4. 成功する事業所の特徴
(1) 開業前から準備している
- 物件契約と同時にチラシやHPを用意。
- 開業1か月前から学校・園に挨拶回り。
- プレオープンイベントを仕込んでおく。
(2) 最初の利用者を徹底的に大事にする
- 「初めて利用してくれた家庭」には特に丁寧に対応。
- 満足度が高ければ、その家庭が一番の広告塔になる。
(3) 職員が理念を共有している
- 開業前にスタッフ研修を実施し、支援方針を徹底。
- 保護者対応でも言葉が統一され、信頼につながる。
5. フランチャイズ加盟の強み
開業直後の集客で大きな差が出るのが「ノウハウの有無」です。
エコルドのような本部があると、
- 開業前から学校・園とのつながりを作るアプローチ方法
- 効果的なチラシやパンフレットのデザイン提供
- 見学会・体験会の企画支援
- HPやSNSでの情報発信のサポート
👉 独立開業では手探りで失敗する部分を、最初から仕組み化された方法で動けるのが強みです。
6. 実例:3か月で定員を埋めた事業所
あるフランチャイズ加盟店では、開業前から校区ごとのニーズ調査を徹底しました。
- 特別支援学級の児童数を行政データで確認
- 学校に訪問し「放課後の預け先に困っている家庭が多い」と情報収集
- 開業と同時に見学会を開催し、20組以上の保護者が参加
結果、3か月で定員がほぼ埋まり、半年後にはキャンセル待ちに。
👉 ポイントは「準備8割、本番2割」。開業前からどれだけ仕込みをしておけるかが決め手になります。
終わりに
児童発達支援・放課後等デイサービスの開業は、理念や支援内容が大事なのはもちろんですが、最初の3か月で利用者を集められるかどうかが事業の明暗を分けます。
- 学校・園との関係構築
- 体験利用・見学会の実施
- 保護者との小さな接点づくり
これらを徹底して動けるかどうか。
👉 「スタートダッシュで勢いをつける」ことこそが、長期的に安定した経営を実現するための第一歩です。











