多店舗展開は本当に正解か? 児発・放デイの“拡大戦略”を考える–1拠点目が安定した後の「次の一手」をどう決めるか–

「1つ目の事業所がようやく安定してきた。そろそろ2店舗目を考えてもいいのでは?」 児童発達支援や放課後等デイサービスの経営者が必ず一度は考えるのが“多店舗展開”です。利用希望者が増えているエリアでは、拡大は理にかなった選択肢にも見えます。しかし、2拠点目以降には資金面・人材面・組織運営面での新たなリスクが潜んでいます。この記事では、多店舗展開のメリットとデメリット、そして成功するための条件を徹底的に解説します。


1. 多店舗展開を考えるタイミング

児発・放デイで多店舗展開を検討するのは、どんなときでしょうか。

  • 1拠点目の利用者数が定員近くに達し、キャンセル待ちが出始めた。
  • スタッフが安定し、現場を管理者に任せられる体制が整った。
  • 利益が黒字化し、資金に余裕が出てきた。

👉 逆に、まだ赤字を抱えている、現場に経営者が入りっぱなし、採用が安定しない――この状態での拡大は“無謀”といえます。


2. 多店舗展開のメリット

  1. スケールメリットの享受
  • 備品購入や研修をまとめて行うことでコスト削減が可能。
  • 本部機能を強化することで効率的な運営ができる。
  1. 地域シェアの拡大
  • 複数エリアに展開することで、地域での認知度が高まり、採用にもプラス。
  • 学校や行政からの紹介が増える。
  1. 人材育成のフィールド
  • 管理者候補を育成する場が増える。
  • スタッフのキャリアパスを提示できるため定着率が高まる。

3. 多店舗展開のデメリット・リスク

  1. 資金負担の増大
  • 内装費・備品・人件費が再度かかる。
  • 融資返済が二重にのしかかるケースも。
  1. 人材不足の深刻化
  • 保育士・指導員を新たに採用する必要がある。
  • 無理な採用は質の低下を招く。
  1. マネジメント難易度の上昇
  • 経営者がすべての現場を直接見ることは不可能。
  • 管理者の力量に依存し、バラつきが出やすい。

👉 拡大によって「経営者の目が行き届かない」という最大のリスクが発生します。


4. 成功する多店舗展開の条件

(1) 本部機能の構築

  • 経営者が現場に入らなくても回る仕組みを作る。
  • 人事・経理・研修を統括する“バックオフィス”を整える。

(2) 管理者育成

  • 1店舗目から「次の管理者候補」を意識して育てる。
  • リーダー研修や評価制度を導入し、責任を持たせる。

(3) 資金計画の堅実さ

  • 運転資金を最低6ヶ月分確保してから拡大する。
  • 無理な借入は避け、収支シミュレーションを綿密に行う。

(4) ブランドの一貫性

  • 店舗ごとにサービスの質がバラバラでは、地域の信頼を失う。
  • マニュアルと理念を徹底し、どの店舗でも同じ価値を提供する。

5. 失敗事例と成功事例

失敗例:急ぎすぎたB社

  • 1店舗目がまだ赤字にも関わらず、2店舗目を開業。
  • 採用が追いつかず、無資格者で穴埋め。
  • 行政からの指摘が続き、2年で撤退。

成功例:計画的に拡大したA社

  • 1店舗目で管理者を育成。
  • 利用者が安定してキャンセル待ちが出た時点で2店舗目を出店。
  • 本部で帳票や加算対応を統一し、効率運営を実現。

👉 拡大のスピードではなく、「準備の質」が勝敗を分けます。


6. エコルドの視点:多店舗展開を支える仕組み

エコルドFC本部では、加盟店が多店舗展開を成功させられるよう以下をサポートしています。

  • 管理者育成研修
  • 経営シミュレーションツール
  • 本部による帳票・加算対応の一元化

👉 「規模を広げる=リスクも大きくなる」だからこそ、本部の伴走が安心材料になります。


終わりに

多店舗展開は、成長戦略の一つであると同時に、大きなリスクを伴う決断です。1店舗目を成功させただけではなく、人・資金・仕組みが揃っているかを冷静に判断することが何より重要です。

👉 あなたの事業所は“拡大の準備”が整っていますか? それとも、まず“足元を固める”べきでしょうか? 未来の一歩を決めるのは、経営者であるあなた自身です。

nozomi nakayama

nozomi nakayama

療育コンサル中山です。 全国にエコルドのフランチャイズと業務改善クラウドシステム「EcoldLINK」を広げるため、さまざまな情報発信をしています!